釧路のシープラスマーケットでの4杯目です。前回書きましたように、いつカミさんからストップが出るか分からない状況なので、次は分かりやすく終売になっているものに手をつけようということで響12年です。響は今まで飲んだことが無いわけではありませんが、シングルモルト中心で飲んでいたので、真正面から向き合って飲んだことはありませんでした。しかし、非常に飲み口のいいウイスキーだという印象は残っていました。今回、記事を投稿するにあたってあらためて調べてみますと、12年は意外と発売されたのが最近で2009年でした。「響」をグローバルブランドとして育成するべく「響12年」を欧州で同年の春から先行販売していたようです。『世界の名酒事典2012年版』には「チーフブレンダー輿水精一氏が2009年に考案した新しいブレンデッドで欧州で先行発売され話題となった。梅酒樽後熟原酒やポットスチルによるグレーン原酒など、多彩な原酒を贅沢に使った逸品。フルーティーでスイートなアロマが香り立つ」と記されています。さらにボトル裏のラベルには30年超貯蔵の貴重な原酒を隠し味にしているとも記されています。そのようなウイスキーですからもちろん輝かしい受賞歴があり、2010年、2013年、2015年インターナショナル・スピリッツ・チャレンジ金賞受賞。2010年サンフランシスコ ワールド スピリッツ コンペティション2012年、2014年 最優秀金賞受賞の実績があります。
サントリー 響12年
HIBIKI 12 Years Old SUNTORYWHISKY
製造者:サントリースピリッツ株式会社A
原材料:モルト、グレーン
仕様:700ml 43%
価格:5,000円(税抜)
発売:2009年9月15日
2015年9月で終売。
飲んだ日:2019年11月8日
タイミング:ボトル半分くらい
香り:バナナ、バニラ、蜂蜜、ミネラル感、ほんのり酸味、とても上品、時間が経つとメロン。
味:バナナ、バニラ、蜂蜜の艶やかさ、気持ちピート感、気持ち木の樽、後味にやや辛み。
アルコール度数の高い、かつピーティーなものを先に飲んでいるのにも関わらず、おだやかで柔らかなフルーティーさが香り、味わいともにすぐに分かりました。自分は鼻が弱いので、こういった飲み方をするとだんだん分からなくなってきてしまうのですが、鼻を近づけるまでもなく、香りがすぐにわかりました。そしてすごいなと思ったのが、この高いレベルのウイスキーの定価が5,000円だったことです。本当はもっと高く販売したいところなのかもしれませんが、響17年より若い熟成年数を出すということは一歩間違うとブランドを毀損してしまう恐れもあるのですが、そんなことはまったくなく、王者の風格を漂わせているのはブレンデッドウイスキーの奥深さなんでしょうね。響ももう少し深掘ってみたい銘柄のうちの1つとなりました。