ジャパニーズウイスキー探求日記

ジャパニーズウイスキーにいつしか魅せられて、どんどん新しいウイスキーを飲みたくなり、知りたくなってしまいました。ここでは飲んだウイスキー、読んだ本、行った蒸溜所の記録などを気ままに綴っていきたいと思います。

前回書きました長濱ニューメイクは早いものでスコットランドがウイスキーと認める3年の熟成期間を経て、立派にシングルモルトと名乗れるウイスキーとなりました。発売日はコロナ禍の519日。バーボンカスク、ミズナラカスク、オロロソシェリーカスクの3種類が一気にリリースされています。

 

自分は気づくのが遅れ、酒販店サイトにアクセスしたときは既に売り切れ。不要不急の外出も憚られる時で、酒屋さんにも行きづらいなという状態です。飲むなら3種類飲みたいけど、3本買うと46,200円で家庭事情として絶対無理と自分に言い含めてあきらめました。まあ、いずれ熟成された長濱ウイスキーを飲めるだろうと。

 

しかしながらfacebookで新宿のジャパニーズウイスキー専門バーにあるという情報が流れてきたので、先日書きました津貫ととも味わおうということで勇んで伺った次第です。まずはバーボンカスクから。

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長濱浪漫ビール シングルモルト長濱 バーボンカスクカスクストレングス バッチ0007

NAGAHAMADISTILARY SINGLE MALT JAPANESE WHISUKY NAGAHAMA BOURBON CASK

 

製造者:長濱浪漫ビール株式会社

原材料:モルト

仕様:500ml61.3

参考小売価格:12,000円(税抜)

発売:2020519

ボトリング本数:254

DISTILLED2017.1.26

BOTTLED:2020.4.20

CASK No.#0007

MALTSNON PEAT

 

飲んだ日:2020618

タイミング:口開け

 

香り:ウッディー、気持ち糠、背景にバニラ、リンゴ的フルーツ、加水すると爽やか&華やかに。

味:心地よい刺激から入り、バニラ、若い赤リンゴ、苦み、いい意味で若いかつ不思議な熟成感がある。時間経つと濃厚なフルーツ感へと変化する。加水すると軽やか&華やかに。

 

率直に言ってシンプルに美味しいです。高いアルコール度数も気になりません。正直言ってアランビック型のポットスチルで造られたウイスキーということを考えると、そこまで美味しくないのではと思っていました。といっても他のアランビック型で造られたウイスキーを飲んだわけではなかったのですが、簡易型のポットスチルという印象があたためです。口開けでこの状態なので、もう少し時間も経てば香りも花開いてより美味しくなると予想されます。

 

実は前回書きましたニューメイクよりも、こちらの方を先に飲んでいます。なので飲んだ時点では、今まで飲んだウイスキーとニュアンスが違う味わいがあり、それを不思議な熟成感と表現しました。しかし、ニューメイクを飲むと、あの麹っぽさや、武骨さとまろやかさの共存している原酒だからこそ、この味わいが生まれたんだと思い当たりました。さらに熟成を重ねるとどうなるんでしょうね。将来への楽しみが増えました。
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前回取り上げた津貫蒸溜所とほぼ同時期に蒸溜を開始した蒸溜所があります。それが滋賀県の琵琶湖湖畔に位置する長浜市にある、長濱蒸溜所です。201611月に日本最小クラスであるアランビック型のポットスチルを設置して蒸留を始めました。

 

そして、その翌年の1月には早くも限定販売でニューメイクを販売し始めました。自分も酒販店のサイトでたまたま見かけて急いでボタンをポチっと押しました(笑)。このニューメイクは蒸溜所併設のレストランでは、滋賀県産の獅子柚子を絞った「長濱ハイ」というネーミングのハイボールを提供しています。蒸溜所は小さいながらも、ビジネス上では早め早めに手を打つスピード感のある企業のようです。


長濱蒸溜所のニューメイクはノンピート、ライトリーピーテッド、ピーテッド、ヘビリーピーテッドの4種類。今回は一番最初に発売されたノンピートタイプとなります。

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長濱浪漫ビール 長濱ニューメイク59°

NAGAHAMADISTILARY SINGLE MALT WHISUKY NEW MAKE 59°

 

製造者:長濱浪漫ビール株式会社

原材料:モルト

仕様:500ml59

希望小売価格:4,600円(税抜)

発売:20171月頃

当初は限定販売だったと記憶していますが、現在は追加販売を重ねていて、事実上通常販売になっているようです。

 

飲んだ日:2020730

タイミング:ボトル下から2センチくらい

 

香り:甘い麦、麹。

味:こってりとした水飴、香草感、思ったよりボリューム感がありどっしりとした味わい。加水すると気持ち酸味。武骨ななかに独特のまろやかさがある。

 

香りはシンプルなニューポットってこういうものなんだろうなと思わせる、素朴な風合いがありました。決して嫌な香りではないですが、他社のニューポットとくらべると、なんか朴訥とした感じがありました。味わいも前回飲んだ津貫なんかはニューポットの段階で複雑さが垣間見れましたが、こちらは本当にシンプルです。

 

アランビック型の蒸溜機は古代の錬金術時代から使われているもののようで、初期の頃の蒸溜酒というのはこういう味わいだったんだろうなと想像することができます。今のような単式蒸溜機ができるまでには、いろんな改善をしていってできたんだろうなと妄想をしてしまう…、そんなニューメイクです。

 

このようなウイスキーの製造と販売をしている長濱蒸溜所のウイスキーですが、今年の5月に3年熟成させたシングルモルトが一気に三種類も発売されました。飲む機会があったので次回以降書いていきたいと思います。

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前回飲んだ津貫蒸溜所ニューポットはミディアムピーテッドでした。今回はその約1年前に発売されたヘビーピートタイプです。

 

この津貫蒸溜所のニューポットは3タイプ発売されています。

まずは蒸溜所が新設された2016年の11月にはノンピートタイプが発売。翌年の2017年の7月にヘビービートタイプ、そして2018年にミディアムピーテッドタイプが送り出されています。

 

このヘビーピートタイプは20175月に蒸溜されたもので、フェノール値は50ppmとなっています。有名どころの銘柄だとラフロイグやロングロウがこのあたりになるので、そこそこインパクトのあるピート感になるのかなと予想されます。

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本坊酒造 マルス 津貫蒸溜所 ニューポット ヘビーピート 2017

HOMBO SHUZOMARS TSUNUKI DISTILARY NEW POT HEAVILY PEATED

 

製造者:本坊酒造株式会社

原材料:モルト

仕様:250ml60

希望小売価格:2,200円(税込)

発売:20177月頃

Distilled.2017.5

Bottled,2017.6

4000本販売本数限定

 

飲んだ日:2020620

タイミング:ボトル下から2センチくらい

 

香り:麦の甘さ、強めのピート感かと思ったがそこまででもない、しかし加水するとピート感とスモーク感が一気に押し寄せる。

味:濃い目の麦の甘味とともに強いピート感がやって来る、かなりコントラストの強い味わい。飲み進めていくと艶っぽいフルーツ感が見え隠れしている。ニューポットなのに美味しさがある、加水すると旨味みたいなのが強まる。

 

香りはなぜかミディアムピーテッドの方がピート感を感じたのですが、加水すると一気にピート感のみならず、スモーキーな感じまで押し寄せてきました。自分の鼻はピートの香りをなかなか認識しないようで、困ったものです…。

 

味わいはやはりしっかり目の酒質で、強いピート感とともにフルーツ感や旨みみたいなものまで感じされるものでした。これはいい原酒だよねと思わずうなずいてしまいます。ミディアム・ピーテッド、ヘビーピーテッドともども本坊酒造の草野氏の「鹿児島の気候に負けないよう、エネルギッシュかつ深みのある原酒を目指して」いるという言葉通りの仕上がりで、将来の可能性にあふれているニューポットだとあらためて思いました。

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